今回のインタビューに答えてくださった方は、
1982年千葉県生まれの中村 由奈さん(35歳)です。
160センチ48キロ 性同一性障害 性転換手術済みとなります。
現在ネイルサロンで店長を務める中村さんは、はじけんばかりの笑顔で常に幸せオーラ全開です。
今回のインタビューの中では、美容に関係する職についている彼女ならではの、パス度を上げる方法に関して有益な金言を教えてくださいました。
そのような訳ですので今回は現在連載中の『パス度を上げる方法』と『インタビュー』の初のコラボ記事としてお話させていただきます。
『パス度を上げる方法の番外編』としてもどうぞお楽しみください♪
1 人の為になることを仕事にしたい
中村さんはネイルサロンで店長をされているそうですが、昔からやってみたいお仕事だったんですか?
ネイルの仕事を絶対やりたいというよりも人の為になるお仕事をしたいなぁと思ってました。
人の為になるお仕事とは?
サービス業のように誰かに喜んでもらっている姿を見たり、「ありがとう」って直接言ってもらえるような仕事にはやりがいを感じますね。
大学を中退してから食品加工や部品組み立てなどの工場で働いたり、事務職なども経験したこともあるのですが、どれも長く続かなかったんです。
それで24際のときにこのまま今までの様に転職を繰り返すのは良くないなぁと思い、何で仕事が長続きしないんだろうと考えるようになりました。
色々思いを巡らせていると、そういえば高校から大学までは同じ飲食店でアルバイトをしていたことに気付いたんです。
あの頃はお客様とお話をしたり、楽しそうな顔や喜んでいる顔を見れて「ありがとう」って言ってもらえることも多くて嬉しかったなぁって。
もしかすると私にはそういったことに仕事のやりがいを感じていたのかなと思ったんです。
そこからネイルのお仕事を始めるに至ったのはどのような経緯なのですか?
人の為になるお仕事って何だろうと悩んで最初は介護のお仕事が頭に浮かびました。
ただ実際に介護の現場を見学したんですが私が創造していたよりも過酷というか、例えばですが高齢者の方がご自身の排泄物を食べたりしているのをリアルに目の前で見てしまうと私には出来ないなと思ってしまいました。
それから色々と探してはみたんですが、あまりコレだって思えるお仕事がなくて、自分が好きなことや興味があることは何だろうと考えるようにしました。
ちょうどその頃はホルモンの摂取を始めた頃で、「美容」や「女の子のオシャレ」に興味が出てきた時期で、エステティシャンやファッション関係、ネイリストなんかはどうだろう?と考えていたんです。
それで友人にエステティシャンの女の子がいるので相談をしたんですが、やはり戸籍上男性だと女性のお客様は対応出来ないことや就職が大変だと聞いて、とりあえず資格を取得しようとネイリストのスクールに通うことにしました
ネイリストの資格を取得して実際に働いてみてどうでしたか?
嬉しい誤算で全く自覚していなかったんですが、私自身手先がとても器用だったんです。兄の影響で子供の頃からプラモデルやミニ四駆を作ったり改造したりするのが大好きで。なので「アレっ!?私この仕事メッチャ向いてるかも?」って思いました。それにお客様と楽しくお話出来て喜んで下さりますし、何よりお客様の笑顔を見れるのは私にとっては理想のお仕事ですね♪
2 セクシャリティに関してはあまり悩んだことはない
ご自身のセクシャリティに関して悩んだ時期はございますか?
それが私の場合はあまり悩んだことはないんですよね。変わってますかね?
これまでインタビューに答えて下さった皆さんは程度の差こそあれ、悩まれた時期はおありですね。
うーん、私は幼稚園ぐらいのころはお兄ちゃんとプラモデルを作ったりパズルを作ったり、何かを作ることに没頭する時間が多かったように思います。
そんな感じに過ごしていると悩んでる時間が無かったのでしょうか(笑)?
小学校5年生の時に同じクラスで初めて好きな男の子が出来たんですけど、何の躊躇もなく「○○君のこと好き」って言っていましたし。
その時に友達としてですが相手の男の子も『中村のこと好き』って言ってくれて毎日学校から一緒に帰ってました。
その男の子は結局6年生の時に引っ越しをしてしまったんですが、それまで毎日一緒に帰って遊んでましたね。冗談でキスしたりもしてました。いい思い出です。
ご家族に言えなくて悩んだりしたこともないんですか?
私が小さい頃から父も母も薄々そうじゃないのかなと感じてたみたいで、高校生2年生のとき家族で旅行したときに家族でご飯を食べてるときに唐突に父から「おまえ女じゃなく男が好きなんじゃないのか?」と聞かれました。
何で分かったんだろうと思ったんですが、その時は「うん、多分そうかもしれん。」と答えました。
それから何年か経ってから、何でそんな風に思ったのか父に尋ねたところ、自分の記憶にはないんですが4、5歳ぐらいのころに近所に住む大好きな従姉のお姉ちゃんの話し方や仕草を良く真似してたりだとか、さっきの話に出ていた小学生の時男の子と冗談でキスしていた事を、学校の先生に実は知られていたみたいで、学校から親に連絡があったみたいなんです(笑)
男友達とキスしていることはバレてたんですね(笑)
実はその男の子以外にもしてたんです(笑)ほぼクラスの男子全員と(笑)
そうなんですか?(笑)
その頃ぐらいからみんな性に興味が出るじゃないですか?
自分で言うのも何なんですですが、俳優の神木隆之介さんの小さい頃のような見た目でしたし、小学校高学年になっても女の子に間違われるぐらいでしたので、結構な頻度で男子から「俺も、俺も」といった感じでキスさせて欲しいと頼まれました。
自分は知らなかったんですがそれが学校で結構な問題になっていたみたいです(笑)
中学校の3年間も特にセクシャリティで悩むことはなかったですね。
女の子の見た目になるにはホルモンや手術は早くした方がいいという情報をネットで見て、だったら10代や20代前半で出来たらいいなぁと思っていたので、中学生の頃は「高校卒業するまでには親に言っておこうかな?」と思うぐらいでしたね。
それがまさかのお父さんから聞かれることになったんですね(笑)
そうですね(笑)
お父さん、お母さんから他に何か言われたことはありますか?
手術や戸籍を変えたりして好きなように生きてもいいいけども、体と健康だけは大切にして欲しいと言われましたね。
3 パス度を上げるコツ
現在美塾ではパス度を上げる方法という記事を連載しております。
中村さんがパス度を上げる上で気をつけていることはございますか?
自分がしたい格好や自分が可愛いと思うものを身に付けるのではなく、自分の顔立ちや背格好に似た有名人を見付けてその人の真似をすることがコツですね。
私の場合ですと雑誌のモデルさんに似ている容姿の方がいるんですが、その人のメイクの仕方やファッションを参考にする様にしています。
例えば身長が高くスラッとした体型の人が、ラブリーなフリフリの服を可愛いからといって着てしまうと違和感が出るんですね。
特にゆるいニット系やミニスカート、ジョグパンなんかは合わないですね。
そういった人にはシンプルにキレイ目のジャストサイズの洋服が似合います。
それから骨格がガッシリしている人は、男性的な印象を与えがちなのでタイトなラインのアイテムは避けた方がいいですね。また、露出の多いアイテムやファーなど甘いディテールのアイテムは違和感が出てしまい浮いてしまいます。』
そのような人には着丈は長めで、カジュアルでリラックス感のあるアイテム選ぶことをオススメします。
メイクについてですが、人の顔の形は丸顔の人もいれば、面長な人もいれば、エラが張ってる人もいます。
顔の印象も薄い顔の人、濃い顔の人、可愛い系の人、綺麗系の人など様々です。
自分はどのタイプなのか把握し、自分と似ているタイプの女優さんやアイドルや歌手、モデルさんのメイクをお手本にするのがいいと思いますよ。
そんな感じで客観的に自分の顔立ちや骨格、体格に合ったメイクやファッションをすることで大幅にパス度は上がります。
4 将来の夢
中村さんの将来の夢は何ですか?
先ほど話にでたエステティシャンの友人もなんですが、ヨガやピラティスの講師や、管理栄養士、美容師、メイキャップアーティスト、スポーツトレーナーなど様々な美と関わる職種の友人がいるんですね。
まだ漠然としているんですが、その友人達と一緒に40歳までに総合的に美を提供できる場所を作りたいですね。
それはとても素敵な夢ですね!
それから10年付き合っている彼とそろそろ結婚したいかな?相手次第ですけど(笑)
中村さんだったらどちらの夢もきっと叶いますよ。
今日はどうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました♪
~インタビューを終えて~中村さんから学んだこと
好きなことや、やりがいのあることを仕事にされている中村さんはエネルギッシュでバイタリティに溢れており、
生活の為にやりがいのない仕事や興味のないことを仕事にすることについて改めて考えさせられました。
何より好きな仕事をしていると、同じように好きなことを仕事にしている人の縁を引き寄せるのでしょう。
そのように出会った人たちと仲間になり共通の夢を持つ中村さんが輝いて見えました。
そしてインタビューの中でお話して下さった『パス度を上げるコツ』はとても参考となることばかりでした。
現在、ニューハーフ美塾で連載中の『パス度を上げる方法』の、今後の連載予定の記事の中に活かして、
より皆さんへ有益な情報をお伝えしたいと思います。
今回もご覧いただきありがとうございました。