

『何見てるんや。』

『今日は秋服を買おうと思ってネットショッピングで見てるの。』

『試着したりせえへんのか。』

『最近はお家でサイズ交換無料・返品無料で試着もできるんだよ。』

『自分の手持ちの服と合わせてコーディネートも出来るし、店員さんとも絡まなくていいからじっくり選びやすいよ。』

『便利な世の中になったんやな。一歩も外へ出ることなく24時間いつでも時間を気にせずショッピングを楽しめるのはええな。』

『ただネットで大量に服を注文するのは限度あるし、気になるアイテムを全てチェックしきることはできへんのが難点やな。写真のイメージと違ったりすることもよくある話や。』

『確かに!あまりに大量の服を注文するのも気が引けるし、届いてみたものの生地が安っぽかったり、イメージしてた色と全然違うこともよくあるもんね。』

『男性服と女性服ではサイズ感が違うやろうし、最適なサイズ感が自分で分かってへんなら、実店舗で試着したりサイズを測ってもらうほうが間違いは少ないで!』

『てことで、明日はウタに “4つのミッション” を与えるから、1人でショップへ試着してき。』

『1人で? ヘルマついてこないの?』

『うち、明日忙しいねん。神様関係を築くために付き合いとか大事やん?神様稼業も不景気やし、神様同士のネットワークも活性化させていかなあかんのや。』

『知らなかった….神様も大変なんだね。』

『それに自分の力で行動していくことも大事なことや!』
『しっかりミッションこなしてくるんやで。』

『わかった!明日は 1 人で頑張ってみるよ!』

『・・・・・・・・。』


『わぁ、やっぱり女の子がたくさん!私あの集団の中に入って浮かないかな?』
『緊張で冷や汗ダラダラかいてきた。』

『そうだ!ヘルマの “4つのミッション” こなさなきゃ。ええと、1つ目は…』

『自分好みのショップか…? ならすぐ見つけられそう!!』

『この服可愛い!自分に似合うかは別として、店頭に並んでる服を眺めてるだけでも楽しいな♪』

『店員さんの洋服のコーディネートもお店のコンセプトによって偏ってるみたい。』
『こうやってディスプレイを観察してるだけでも色々発見があるな。』

『いらっしゃいませ~』

(うわぁ!店員さんが声かけてきた)

『ふわぁ~。今日はなんかお探しっすかぁ~?』

(なんだか凄く気だるそう、ええと、ふたつ目のミッションなんだっけ)

(どうしよう…、全く洋服の好みが合いそうにない店員さんが声を掛けてきた)
『なんて話返せばいいんだろう。』

『ええと…あの、
このお店のおすすめの洋服とかありますか?』

(ちょっぴり話しだけして、お店から出よう)

『え~~。それまじ難題。』

『じゃ、これ。』

『……なにこのクマ。』

『これは、ちょっと…。』

『・・・・・。』

『てんちょーーー!?』

『やっぱこのデザインで売れとか、まじ無理ゲーなんすけど!』

(この人売れない商品売りつけようとしてたんだ)

『売れっ!それを売るのがお前の仕事だろ!』

『ウィー』

『あの人店長なんだけど~。怒らしたらちょー怖いから(ボソッ)』

『あ~あ。だれか私のやる気スイッチ押してくんないかな。本気だるまっちょ』
ショップのお姉さんのスマホからコール音が店内に鳴り響いた。

『もっしぃ〜。あんた誰?・・・・みずき?』
『!?』



『なに?このテンションの振り幅?』

『てか、あんたまだ迷ってんの?やばくない?私お腹すいてきちゃった。』

『とりま気になるなら試着しちゃえば?
減るもんじゃないし。アンタこんなん似合いそうだけどね。』

『そういえばヘルマの3つ目のミッションでどんどん試着してこいって言ってたな。』

『わぁ♪確かにこれは可愛い!』

『でしょー?アンタどんな服もってんの?好きな色は?』
『どんな系統目指してんの?』

『私、試着とかあまりしたことなくて。』

『ふーん。とりまいいなって思ったら片っ端から着てみれば?』

『何枚も試着するのはうちらに気が引けるって思う事あるかもしんないけど、
洋服、綺麗に着てくれるなら全然気になんないし。』

『緊張してたけど、こんなにお洋服見てたら色々試着してみたくなっちゃうな。』

『ヘルマの最後のミッションはなんだっけ?』

『私のサイズ…』
『サイズはMじゃないのかな?』

『とりあえず、洋服のサイズ分かってても全部着てみなよ。』

『ブランドやメーカーによってサイズ感は違うし、洋服に表示されているサイズだけで選ぶのは避けるべき~。』

『へー』

『ほんとだ。Mサイズだと思ってたけど、この服はちょっぴりきついや。洋服によってもこんなサイズ感が違うんだね。』

『デザインによってはゆったり着た方が似合う場合もあんだよね。』
『自分のサイズを決めつけないで試着するのが安定っしょ。』

『このアウターとあわせてみたら?その着てるトップスと似合うかも。』

『ほんとだ♪コーディネイトどうしたらいいかアドバイスくれるのも助かるな。』

『洋服選び悩んだら自分好みのコーディネートしている店員に話しかけてみるのもいいんじゃない?参考なるし~。』

(なんとかお姉さんおかげでヘルマの4つのミッションクリアできた♪)

『ヘ~やっぱり、詳しい!』
『お姉さんのアドバイスのおかげで店で試着する楽しさが分かった気がするよ。』

『ありがとう。』

『・・・・・・・・・。』

『名前なんていうの?私はチサト。』

『私はウタ♪』

『てか、これからダチも誘うから仕事終わったら遊びにいかない?』

『え!今日ですか?』
『さっきみずきさんって方と遊ぶっていってたじゃないですか?』

『いーの♪いーの♪男遊びしたくない気分~。友情選ぶべき。』

『ショッピングに来たのにまさかの展開…』
難易度
『実際にショップに足を運んで試着しよう!』
最初のうちは手軽に女性服を買えるネットショッピングで済ませる方もいらっしゃると思いますが、初期の程オススメ出来ません。
オススメできない大きな理由は “基本的な体格や骨格が女性とは違うのでサイズが合わない場合が多く、また写真のイメージより洋服が小さかったり素材感やサイズ感が違うこともよくあります。着てみた印象が全然イメージと違ったという経験は誰しも一度はあると思います。
人目が気になったり気恥ずかしさからアパレルショップ自体に足を踏み入れることは容易なことではありません。その上、ショップに店員が声を掛けてくるのでコミュニケーション自体に煩わしさや苦痛を感じるケースもあると思います。ただし、それ以上のメリットがショップには溢れていますので、勇気をだしてショッピングしに行きましょう!
ショップで買い物するメリット
流行りものが店頭に並んでいるのでチェックしやすい。
ショップ毎に特色があるので買い物している女性客のコーディネートが参考になる。
店員から直接アドバイスやコーディネートして貰える。
(※明らかに似合っていないのにすすめてくる店員さんもいるのでアドバイス程度に留めておきましょう。)
洋服を何着も試着できるので自分にあった洋服が検討できる。
サイズ感や着心地を確認できる。
今日から女の子になっていくために
ヘルマのレッスンを少しづつ実行してもらうことになります。
これからのレッスンは、
ヘルマの言う通りそれほど難しいものではありません。
しかし、あなたの人生を
大きく変えるほどの効果を持つものです。
これらのレッスンは人によっては簡単だったり、
難しいものだったりするかもしれません。
それでも出来ることから
少しづつでも実行してみてください。
今までの生活から一変し本来の自分を取り戻すことができます。
さあ、
それでは大きく深呼吸して、
より女性らしくなるためにヘルマのレッスンをこなしましょう。