ニューハーフクラブのテーブルマナー

お水の世界で一番最初に学ぶテーブルマナー。テーブルマナーはキャスト側が接客をしながら行う業務の一つです。どんなに接客がうまくてもこのテーブルマナーができていなければお店側からもお客様からも評価されないくらい水商売ではとても重要な業務になります。

テーブルマナーはポイントさえ分かっていれば後は慣れるだけです。今回は、そんなテーブルマナーの基本についてく解説していきたいと思います。

挨拶

ニューハーフクラブで勤めた際に気を付けたい挨拶

お水の世界では、テーブルマナーや接客が仕事の重要度で高いウエイトを占めます。いくらキレイなキャストでも、基本的なマナーができてないとお客様から評価されることはありません。どの仕事でも共通している接客の基本になるのが挨拶です。子どもの頃から大事であると教えられる挨拶ですが、きちんとした挨拶ができてない大人は多くいます。特に、礼儀が重要視される水商売では挨拶一つで見る目が大きく変わるので気をつけましょう。

挨拶に一言加える

お客様には、目を見て「いらっしゃいませ」と笑顔で挨拶するのが基本です。これはできて当たり前のことですが、さらに一言加えることによって挨拶の効果が高まります。たとえば、いらっしゃいませの後に、「会えなかったので寂しかった」「会えてうれしい」などです。また、挨拶をする時は大きな声を心がけましょう。接客なので、トークも必要になりますが、声の大きい挨拶をすることで言葉がスムーズに出てくるようになります。

ヘルプについてくれるキャストにも挨拶をきちんとする

お客様に笑顔で挨拶をしても、キャストに冷たい態度を取っていると裏表のある子だと思われます。特に見られるのがヘルプについてくれるキャストに対する態度や挨拶です。ヘルプについてくれるキャストの名前をお客様に紹介し、キャストにはありがとうやお願いしますと挨拶をしましょう。挨拶一つで人柄は見えてくるものです。誰にでも平等に丁寧な挨拶を心がけることが大切です。

おしぼり(渡し方など)

ニューハーフクラブで勤めた際に気を付けたいしぼりの渡し方

お客様が来店してから、最初に渡すのがおしぼりになります。飲食店では、おしぼりを渡した後は、おしぼりに対して特に気にかけるようなことはしません。しかし、お水の世界ではおしぼりは渡して終わりではありません。おしぼりの取り扱いもテーブルマナーで知っておくべきことです。また、お客様に渡したおしぼりの行方はしっかり目で追うことも大切です。

おしぼりの渡し方とたたみ方

お客様にお渡しするおしぼりは、ボーイから受け取るのが一般的です。最初はくるくる丸められているので、広げてお客様にお渡しするようにしましょう。使い終わったおしぼりは丁寧にたたみますが、夜の世界では、三角形の形にたたむことが多くあります。特に三角形にしないといけないというルールがあるわけではありません。他のたたみ方に比べると見栄えが良いので、三角形にしているのです。絶対に、ぐちゃぐちゃにたたまないように気をつけましょう。

新しいおしぼりを出すタイミング

おしぼりの入れ替えのタイミングは、お客様がお手洗いに立たれたタイミングになります。単に入れ替えておくのではなく、お手洗いから帰ってきたお客様に再度手渡すようにしましょう。お酒が入っているので、おしぼりを入れ替えるだけではなかなか気付きません。あえて手渡しすることで、アピールすることもできます。頻繁におしぼりを渡していると机の上におしぼりが溜まっていきます。使わないおしぼりはすぐに片付けるようにしましょう。

お酒の作り方

ニューハーフクラブで勤めた際に気を付けたいお酒の作り方

お水の世界では、お酒を作ることも仕事の一つです。テーブルにセッティングされているものは、ハウスボトル・水・氷・マドラー・トング・お客様用のグラス・コースター、お店によってはキャスト用のグラスを置いている場合もあります。用意されているものを使用して、基本的にお酒を作っていきます。

①水割り、お茶割の作り方

お客様用のグラスに、氷をいっぱい入れます。コツは、マドラーを使ってグラス全体が冷えるようにすることです。グラスが冷えた後は、お酒を入れて水やお茶も合わせて入れます。基本の割合は、焼酎と水だと4:6でウイスキーと水だと3:7くらいです。お客様によってやその日の気分によってお酒の強さは変わるのでお客様に一言聞いてからお酒を作りましょう。マドラーで数回混ぜたら完成です。

②ハイボールの作り方

グラスに氷を注いでグラス全体を冷やした後に、ウイスキーを入れます。ウイスキーが1に対して炭酸は4くらいです。マドラーを回す際には、回しすぎないように気をつけましょう。回しすぎてしまうと炭酸が抜けてしまうので注意が必要になります。

③お湯割りの作り方

グラスに氷を入れてマドラーを混ぜてグラスを冷やすまでは、他のお酒の作り方と手順は同じです。その後は、お酒と水を4:6くらいの割合で割ります。混ぜずにそのままお客様に出すのがポイントになります。

④お酒を作るときのマナー

お酒を作るときに、マドラーでグラスを混ぜることが何度かあります。このときは、必ず反時計回りの方向で混ぜるようにしましょう。時計回りだと、早く時間が進んでほしいように取られることが理由です。細かいようですが、混ぜ方一つに意味があるということを覚えておきましょう。

タバコ(灰皿交換)

ニューハーフクラブで勤めた際に気を付けたい灰皿交換

完全禁煙のお店が増えている中、お水の世界では禁煙にしているところは少ないのが現状です。タバコや灰皿交換のマナーも働く上で身に付けておく必要があります。灰皿一つの対応で、お客様の見方は変わってくるものです。

灰皿の交換で気をつけること

灰皿には、タバコの灰が多く入っています。少し動かすだけで、灰が飛んでしまって料理や飲み物の中に入ってしまう恐れがあります。そのため、きれいな灰皿を裏返しにして持って、使用済みの灰皿に重ねて下げるようにします。その後は、きれいな灰皿をテーブルに置くことで灰の飛散を防ぎます。

灰皿交換のタイミング

灰皿にいくつもの吸い殻が溜まっているのは、衛生的にも見た目にもよくありません。そのため、灰皿に吸い殻が2本程度たまったら交換のタイミングです。団体客で喫煙者が多い場合は、すぐに吸い殻が溜まってしまいます。そのため、お店のボーイにお願いして手伝ってもらうようにしましょう。ちなみに、タバコを一本吸う時間はだいたい10分程度です。2つの吸い殻で交換するのは、20~30分以上お客様を放置していると思われることも理由としてあります。

ライターの付け方に気をつけよう

灰皿交換に対しての注意だけでなく、タバコへの火の付け方も気をつける必要があります。ライターを使う場合は、火を自分側に出すようにして火力を確認してから左手で添えながらお客様の口元のタバコにゆっくり近づけます。怪我のリスクもあるので、慎重に行うことが大事です。

グラスの水滴

ニューハーフクラブで勤めた際に気を付けたいグラスの水滴

お酒を作るときには、氷でグラスを冷やすことも多いので、室温が高いとグラスの外側が結露して水滴がついてしまいます。水滴がついたまま放っておくと、お客様の手が濡れてしまうことやグラスの下がビショビショになります。気付かず、お客様の大切な服を濡らしてしまうこともあるので注意が必要です。キャストはグラスについている水滴に目を配る必要があります。

水滴を拭き取るもの

グラスの水滴は、おしぼりで拭き取るのが基本です。自分が持っているタオルやハンカチなどを使用するのも悪くないですが、飲み物が入っているグラスなので、不快に感じるお客様もいます。ケースバイケースで柔軟に対応し、必要ならボーイにお願いしてきれいなおしぼりを用意してもらって水滴を拭くようにしましょう。

キャスト自身が気をつけること

キャスト自身もグラスの水滴で洋服を濡らさないように気をつけましょう。水滴で洋服がまだらに濡れてしまうと清潔感がないと思われてしまう恐れがあります。グラスを手に取ったときに、水滴が膝に落ちてしまうことがあるので、ハンカチを膝の上に乗せておくと安心です。

水滴でお客様の飲むペースを把握する

お客様のグラスの水滴を拭き取ることは、お客様の飲むペースを確認することもできます。グラスの水滴は、他のテーブルマナーに比べるとお客様が気付きにくい部分です。しかし、細かいところまで気遣いができることは夜の世界で働く上で大切なことです。細かくグラスを確認するようにしましょう。

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