思い切ってお水の世界に飛び込んだはいいけど、接客がイマイチうまくいかない。指名が獲れないとお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回はニューハーフの私自身が今までやってきた水商売の接客のコツの中ですぐに実践できそうなポイントをご紹介していきます。
仕事意識を高く持つ
お水の世界で給料をたくさんもらうためには、指名を多くとる必要があります。指名を取るために、アピールしても上手くいかないことで悩んでいるキャストも少なくないと思います。
指名において、ビジュアルの良いキャストほど指名が取れやすいと思うのは間違いです。指名をたくさん取るキャストのビジュアルは必ずしも良いとは限りません。これは、ニューハーフも同じことです。では、指名がとれるキャストは他の人と何が違うのでしょうか?
仕事をする上で大切な“意識“
「なぜ、指名が取れないのか?」
それは指名を取るということを十分に考える余裕もないくらい稼げていないからです。余裕がないことで仕事意識が足りてないことが要因であることも考えられます。
仕事意識を高く持つようになると、給料の目標設定を立て、そのためにはどれくらいの売り上げが必要になるか考えられるようになります。
給料が増えないことを嘆くのではなく、具体的な目標を設定して、そのために何ができるのか考えるキャストが仕事意識の高いキャストです。仕事意識を高くすることで、一つ一つのチャンスをしっかり掴む感覚も身に付きます。
怠けない、さぼらない姿勢
夜のお店は時間が不規則なので、体調が他の仕事に比べると崩れやすい特徴があります。たまには休息が必要なのはもちろんですが、本当に指名をとって稼ぎたいなら怠けるクセやさぼるクセは捨てましょう。指名が取れるキャストというのは、怠けず頑張っている仕事意識の高いキャストです。
お客様のニーズに合わせる、ニューハーフという職業
ニューハーフといっても、様々な活躍の場所があります。一般的なのは、オカマバーやニューハーフクラブなどの水商売でしょう。華やかなドレスを着てトークで盛り上げるニューハーフのイメージはお客様の目にはどう映っているのでしょうか?
ニューハーフのイメージ
ニューハーフのお店に行けば、女性より女性らしい綺麗なお姉さんや、毒のあるお叱りをうけながらも悩みを聞き出してくれて最後には『大丈夫よ、頑張んなさい』と送り出すようなイメージがお客様の中にはあります。自分自身がお客様の描き出すイメージに近ければ苦労はないのですが「自分自身の理想像」と「お客様の求めているイメージ」にギャップがある場合は多々あります。
無理してオネエ言葉を喋らなきゃいけない。トークが面白くなければならない。そんな固定概念の中で働いていくことにプレッシャーを感じてしまい本来、自分が持っているポテンシャルを引き出せないのです。
それでは、「一体どうやって個性をだしていけばいいのか?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
個性をだして、お客様のニーズに合わせて
個性をだすには、まずみんなが当たり前にしている話題をネタにしないことです。
「どこから来たのですか?」
「お仕事は何をしているのですか?」
「ここ何軒目ですか?」
このような質問をしている場合は、敢えて予定調和から外れた質問をする事で、「この子違うな」と思わせる事を考えたりしてみましょう。また、自分が得意とするトークを探しだしそれを接客に生かすことを考えてみましょう。
ありきたりでないことにならないことが次のステージへのステップです。
清潔感をだす
男性、女性、ニューハーフ、すべての人にモテる共通点と言えるのが清潔感です。容姿やスタイルに自信が無くても、清潔感さえ出すことができれば好印象を持ちます。特に、夜のお仕事はイメージ的に清潔感が持ちにくい特徴があります。そこに、清潔感を持ってくればお客様からの視線も大きく変わることでしょう。
清潔感を出すためのコツ
女性にも共通して言えることですが、濃いメイクよりも薄いメイクの方が清潔感はあります。ニューハーフの方は、よりキレイに自分を見せようとするため、濃いメイクになりやすい特徴があります。美しくなりたいという気持ちは大切ですが、お水の世界では美しくなることよりも良い印象を与えることの大切さのウエイトの方が大きいです。
ダブルワークで夜の仕事をすると、お風呂や洗髪、自分磨きにかけることができる時間は減ります。洋服も適当になってしまいがちです。忙しいからこそ、普段の心がけは意識する必要があります。体臭や口臭ケアなどは必要ですが、きつい香水をつけることは避けましょう。
継続する必要性
清潔感を出すためには、スキンケアも大切です。こまめにクリームを塗ることやお手入れすることは基本ですが、どの場合も続けることを意識しましょう。
清潔であると思ってもらうまでには時間がかかります。また、たった一回のお手入れを怠っただけで不潔に思われてしまうことだってあるのです。プロのキャストというのは、どんな時もプロ意識を持って対応しています。
マナーは接客業の基本
お水の世界では、接客力の高さが収入に直結する要素になります。ニューハーフ嬢として働いているものの、なかなか指名を取ることができずに悩んでいるなら要因は接客にあるかもしれません。接客で気をつけることは、トークのスキルでもなければ、お客様に近づくことでもありません。マナーこそ接客の基本であることを覚えておきましょう。
仕事の話しは自分からしない
お水の世界で働いていると、接客しているお客様の多くは仕事に関連した話しをします。会社の愚痴や自慢、不満など、内容はさまざまです。会話も続きやすいので、キャスト側から仕事を振ることもあります。しかし、キャスト側から仕事の話しをすることはマナーに反します。仕事のことを忘れたくて飲みに来ているお客様も中にはいるわけです。あくまでも聞き役に徹するというのが基本になります。
自分の話しはしない
会話が途切れたときに、自分の話しをするキャストもいます。当たりさわりのない内容であれば問題ありませんが、宗教や政治が絡む話しになるとデリケートです。話しをしたことによって相手を不快にさせてしまう可能性があります。
はっきりした意見や意思があっても、相手に合わせると言うスタンスでいることが大事です。もし、自分の話を振られても、暗い雰囲気にならないように気をつけましょう。このように、聞き上手なキャストほど接客のマナーもしっかりしているものです。ただし、ニューハーフとしての意見を求められている場合はハッキリ物申した方が良い場合もあります。空気を読む力も大事です。
恥ずかしがらない、媚びない
お水の世界では、人と話すことが基本になってきます。当然、接客やトークのスキルなども仕事に関わる問題です。接客で気をつけないといけないのは、恥ずかしがらないことです。中には、人と話すことが苦手でこの世界に飛び込んできたニューハーフの方もいるかもしれません。しかし、接客が仕事の基本である以上、プロとして恥ずかしがることや照れるのは厳禁です。慣れない場合は、担当のスタッフに相談することをおすすめします。
受け身のスタンスでも媚びない
夜の世界で働いていると、さまざまなお客様に出会います。すべてが紳士的な方ばかりではなく、中には面倒で態度の悪い方もいます。仕事をしている以上、お客様にはきちんと接客をする必要があります。基本的にこの仕事は、聞き上手ほど向いている仕事なので、収入を増やすコツは受け身のスタンスです。ただし、高圧的なお客様や権力があるお客様が来店しても媚びないことは徹底しておきましょう。
おもてなしをする精神も度が過ぎると媚びることにつながります。自分を指名してもらいたい気持ちで必死に媚びるキャストもいますが、お客様から見ても良いイメージを持ちません。ソフトな接客をして、お客様を大切にしながらも自分を落とさないスタンスのキャストほど指名はもらえます。ニューハーフとして接客する場合も同じで、媚びるより自分をしっかり持っている方が好意的に映ります。また、媚びない姿勢でいると周りのキャストとの仲もよくなるので働きやすくなります。
お客様ノートを作る
指名が多く取れるキャストと、指名が取れないキャストの違いはなんでしょうか?
ニューハーフ嬢として働く上で気になるポイントです。指名が取れるキャストは、決して容姿が良いとは限りません。人知れず努力しているからこそ、指名を多く取ることができるのです。ニューハーフ嬢も同じで、ニューハーフという武器を活かすと共に、指名が増える努力をする必要があります。その方法の一つになるのが、お客様ノートの作成です。
お客様ノートに書き記すこと
お客様ノートでは、自分なりの顧客管理情報システムを作っていきます。パソコンではなく、ノートでも問題ありません。基本的な情報としては、名前・生年月日・来店日・携帯電話番号・メールアドレス・仕事内容・既婚、独身・呼び名・雰囲気になります。
お客様ノートには、できるだけ細かい情報を入力していくことがベストです。ただし、出身地や来店しやすい曜日、好きな食べ物など挙げたらキリがないため、話の核になりそうなものを抜粋しておくとよいでしょう。
お客様ノートの応用編
お客様ノートを参考にしながらトークの幅を広げることができます。接客で重要なトークに使うだけでも十分に価値がありますが、それ以外にもお客様をランク付けすることによって優先順位をつける使い方もできます。
来店頻度や曜日を把握することもできるので、指名が入りそうな日とそうでない日を分けることもできます。指名がない日に重点を置くことによって、指名がない日を減らす目標を立てることもできます。このように、お客様ノートにはさまざまな使い方があります。
初心を忘れずにおもてなしの心を大切に
「初心忘るべからず」という言葉があります。初めて何かをしようとしたときの志や、気持ちを忘れてはいけないということわざです。お水の世界でも一緒で、一つのことを続けていると慣れてきます。慣れは怠ける気持ちや慢心が出てくるようになるので、仕事を始めたときの初々しい気持ちは大切です。指名が取れなくて悩んでいるニューハーフ嬢は、初心に戻ってみると気付きがあるかもしれません。
おもてなしの心は大事
容姿端麗で他のキャストからもため息が漏れるくらいキレイでも、夜の仕事は接客業であるため、サービスする気持ちがないと指名を取ることはむずかしいでしょう。お客様の立場で常に物事を考えて、ベストな接客ができるキャストが指名をもらえるキャストです。上辺だけのおもてなしの心は、簡単に見抜かれてしまいます。感謝の気持ちを持ち続けることも大切で、その気持ちがお客様の満足度につながります。
我慢も必要
夜の世界で働いていると、癖の悪いお客様に接する機会も少なくありません。おもてなしの心が大切だと分かっていても、腹が立つことや不快な思いをすることもあるでしょう。心の中で思うことはあっても、それを口にすることはやめましょう。
お金を稼ぐためには、時に我慢も必要です。ピュアな気持ちを忘れないことも大切で、お客様が喜んでくれることに仕事のやりがいが感じられるようになると、おもてなしの心も自然と大切にできるようになります。そうした心はキャスト間同士の仲の良さにもつながります。安心して働ける環境作りとしても意味があるのです。